絞りを操作して「ボケ」をコントロールしよう
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先日ドール撮影時のモードの話をしましたが、その時「最初はPモードでも良いですが、慣れてきたらA(Av)モードがおススメです」的な話をしました。
A(Av)モードは絞りをカメラマンが設定するとシャッター速度やカメラによってはISO感度まで自動で設定してくれるモードです。
それでは何故全自動ではダメなのでしょうか?絞りを自分で設定した方が良いのでしょうか。今日はそんな話をしていきたいと思います。
「絞り」はピントの合う範囲を調整する機能があります。2、2.8、4、5.6、8、11・・・という数字がありますが、覚えにくい中途半端な数字なので無理に覚える必要はありません。
ここで覚えて欲しいのは「数字が小さくなればピントの合う範囲が狭くなる、数字が大きくなればピントの合う範囲が大きくなる」ということだけです。そこだけ覚えて下2枚の作例を見て頂きたいと思います。
115mm、ISO800、1/125、f5.6
115mm、ISO800、1/15、f16
どちらの写真も手前の花にピントを合わせて絞りを変えて撮影しています。絞りの値が小さい(f5.6)上の写真は奥のドールがかなりボケています。下の絞りの数値が大きい(f16)写真はだいぶ表情が読み取れます。
この作例の場合どちらが良い写真というのはありません、撮影している人の考え方によりどちらもアリです。折角ドールと撮影するのだから、「ボケていてもせめて表情位は・・・」というなら下の写真です。
しかし下の写真はさらに奥の木々が少し煩い感じです。花の美しさに比重を置いて、「ドールは居たということが分かれば良い」という考えなら上の写真の方がすっきりします。ここにカメラマンの考え方が現れます。
この「絞りの設定により異なる写真の雰囲気をカメラ任せにして良いのですか?」というのは当時ブライダルカメラマンを始めた頃先輩から言われたところです。ここ位は自分で考えて設定しましょうという訳です。
そうすると「マニュアルモードでシャッター速度も自分で調整した方がもっと凄い写真になるのですか?」という疑問が出てくるかもしれません。
しかしf8に設定したらカメラが自動で1/250のシャッター速度で撮影した写真と、カメラマンがMモードでf8、1/250に設定して撮影した写真の仕上がりは全く同一になります。
オートに任せられるところはオートに任せてその余力を別のところに使った方が良いと思います。
絞りの操作に興味が出てきましたら是非A(Av)モードにして、絞りを操作してみてください。