ドールを撮るなら順光?逆光?

 等身大ドールを撮影する時、順光と逆光ではどちらが良いのでしょうか、結論を言うと逆光の方が美しく仕上げられますので、なるべくなら逆光を選んで撮影してあげてください。

 まずは順光、逆光の意味を理解したいと思います。光を背にして撮影するのが順光、光の方を向いて撮影するのが逆光です。順光は物を撮影する際、細かいディテールまで詳細に描写するのに向いている光です。

 対して逆光はポートレートなどで人物を美しく撮影するのに向いている光です。この場合ドール≒人ですから、ドール撮影時にも逆光を使えば美しく撮影出来ます。

■ 順光で撮影してみると・・・

 順光で撮影してみました。顔に光が当たり顔全体がテカっています。また変な影が写り込むのも順光です。カメラを構えた私の腕の影が身体部分にかかっていますが、髪の毛の影や木の枝の影などがかかる場合もあります。

 背景が暗い森の場合だと更に最悪です。露出オートで撮影すると森は適正露出ですが、顔は白く飛んで最悪の写真です。「美しいドール写真」とは無縁の写真になってしまいました。

 上の2枚の写真を見て貰うと分かる様に順光はドールを美しく撮影するのに向いている光ではありません。

 しかし「○○に来たという記念撮影をこの場所でしたい」「反対側に廻り込むことはできないので順光で撮影するしかない」というシチュエーションもあると思います。

 そんな時は顔に露出を合わせて、コントラストは弱めに仕上げるとこの程度の写真にはなります。背景が暗くなってしまうのは致し方ありません、背景を明るくするとドールの顔が白飛びしてしまいます。

 また先程の様に影があると汚い写真になってしまいますので、影が映り込まないように注意しましょう。

■ 逆光で撮影してみると・・・

 それでは逆光で撮影するとどうなるでしょうか。露出オートで撮影すると少し顔が暗くなりますが、こんな感じに写ります。

 明るい背景に引っ張られ、影になる顔やドールの正面部分は暗くなってしまいます。そこで逆光で撮影する場合は露出補正が必要になってきます。どれ位の露出補正が必要なのかは逆光の具合、ドールの画面に占める割合によっても変わってきますが、「逆光の露出補正は+1.0~+2.0位の所に適正値がある」と思っておいてください。

 露出補正を+1.3段したところ顔の色が綺麗に出ました。先程の順光の写真と比較して背景が明るく、全体的に柔らかい雰囲気に写真が仕上がったと思います。顔の肌や髪の毛にも柔らかさを感じると思います。

 光が180度変わると写真の雰囲気もガラリと変わります。逆光は人物のポートレートやドール撮影に適した光であることがお分かり頂けたかと思います。

 しかし逆光といっても光が画面に直接入ってくるとフレアが生じますのでこれはこれで狙っていなければ汚い写真になってしまいます。

 順光か逆光かの二択では逆光なのですが、太陽光線が強い場合は光がドールの真後ろにある完全な逆光ではなく、斜め後ろにある半逆光位が一番美しい写真に仕上がります。色々難しいですが、同じモデル、同じカメラマンが同じ場所で撮影しても光によって出来上がる写真が全く変わってしまいます。

 窓際をバックにしたポートレートも逆光写真の一つと言えます。こちらは露出補正を+1.5段にして撮影しています。柔らかい陽だまりの雰囲気が出ているかと思います。

 「ドールを美しく撮影する光は逆光」と覚えておいてください。