シリコンドールとTPEドールの違い

 まるで本物の人肌の様なドールにTPEドールとシリコンドールがあります。これらを総称してシームレスドールと呼ぶ場合もありますが、ぱっと見同じ様に見えるドール2つのドール、私も当初は同じようなものだろうと思っていたのですが、色々と長短がありますので今日はその辺について語っていこうと思います。

■ 素材

 一見人肌の様な見た目が似た様な素材ですが、両者大きく異なります。まず柔らかさではTPEの方が柔らかくシリコンのほうが硬いです。それぞれの長所を挙げるとTPEは伸縮性を利用して現在は骨格も改良され正座などが可能なモデルも生まれています。またよく伸びますので、引っ張ることによる裂けが発生する確率は下がります。

 一方シリコンは素材が硬めなので耐摩擦性能が高く、全体的寿命は硬い分高いのではないかと思います。また素材から滲み出る油分「ブリード」が少ないのもシリコンの方です。ちなみにこのブリードにも傾向があり、どちらかというとTPEのブリードのほうがサラサラしています。

 また見た目も似ていますが、シリコンのほうが固体という感じでTPEの方が瑞々しさがあります。

■ 工法

 TPEは熱を加えると柔らかくなる素材を温めて型に流し込んで作ります。一方シリコンは2つの液体が化学反応して固まる素材を混合して型に流し込んでいます。こうした製造方法の違いでも両者に差が出ます。

 ドールの型は前側の型と後ろ側の型をドッキングしてそこに素材を流し込みますが、継ぎ目の部分にバリが出来ます。これをパーテーションラインと呼びますが、このパーテーションラインがシリコンの場合ははっきりしていて、TPEの場合は目立ちにくく出来上がっています。

 このパーテーションラインは型の問題だけでなく、TPEが熱で柔らかくなる性質を利用して型抜き後の修正を行っているためとも聞いたことがあります。アイロンの様なものを押し当て出っ張ったパーテーションを綺麗に修正できるようです。

 上がシリコンドール、下がTPEドールの手です。シリコンドールには光沢感があり、パーテーションが目立ちます。一方TPEドールはマッドな感じで光沢感はありません、またパーテーションも目立ちません。見た目はTPEの方がより人間に近く、トータルでの耐久性ではシリコンのほうが上という印象でしょうか。

■ 実際お迎えしてみて

 実際両者をお迎えしてみての感想ですが、どちらも重さや取り回しはあまり変わらないと思います。しかし一番は素材の柔らかさ、熱で柔らかくなる故に気を使うのはTPEです。例えばシリコンドールの場合同じ姿勢で置きっぱなしにしてもあまり問題はありませんが、TPEの場合重さで潰れたり、関節を曲げたままにすると皮膚にシワが出来たりします。

 また外で撮影する私にとってはTPEドールを真夏の車内に置いておくと危ないかもしれないという不安もあります。これは怖いので実際に置きっぱなしにしたことはないのでどうなるかは分かりません。

 汚れについても両者は異なります。どちらもブリードがホコリを呼ぶのですが、シリコンは表面がツルツルしていて中性洗剤水溶液で拭けば汚れは落ちます。しかしTPEは表面が少しざらついていて中性洗剤だけでは落ちませんので、セスキ炭酸ソーダ水溶液を作ってそれで拭いてあげると綺麗になります。

 TPEドールについてもう少し語ると、冒頭でも書きましたが素材が柔らかい分関節が鋭角に曲がりますのでポーズの再現度は高いです。またコテなどを利用して補修をするといったことも、ノウハウや設備が乏しいので新品の様にはなりませんが、シリコンに比べると個人レベルでの補修はしやすいと思います。またネットで検索すると補修の情報も価格が手頃なせいかTPEの方が多い気がします。

 実際にお迎えした後の寿命は扱いによっても左右されますので一概に言えませんが、うちの最古参のシリコンは18年です。脇など可動部分は避けていますが、ボロボロという印象ではありません。

 一方TPEは3年少々が経過しましたが、柔らかさ故に少し表面が摩擦でザラついてきています。しかし写真にするとそれほど目立つわけではありませんのでまだ数年は現役かとは思っていますが、シリコンよりは耐久性が低いと思います。そして関節のグリップはどちらも動かせば動かすほどへたります。

 と色々両者の長短を書いてきましたが、TPEドールはシリコンドールの約半額でお迎えできますので敷居が低いのも魅力だと思います。しかしシリコンのほうが寿命も長そうなので、敷居の低いTPE、ステディな付き合いならシリコンということになるのかなと思いますが、素材以上に顔やボディラインのほうが気になると思いますので気に入った娘に出会ったらそれぞれの素材の特性に応じ大切にしてあげるということでよいのかなと思います。

■ TPEドールも日本製が増えてきました

 一時期は国産高級シリコンドールVS海外製格安TPEドールという構図で、シリコンドールの半額以下で似たようなドールがお迎えできるというところからTPEドールの人気が爆発しましたが、最近は国産のTPEドールも出現してきました。TPEドール自体の相場が下がっていることもあり、国産でもシリコンドールの半額以下で購入できますので安心を求める人には朗報です。


日本製リアルボディ完全体 二階堂りお[ボルトあり](エムズ)
他の取扱店:ワイルドワンFANZAなど

日本製リアルボディ完全体 二階堂りお[ボルトなし](エムズ)
他の取扱店:ワイルドワンFANZAなど

MYDOLL(マイドール) ゆかり ショートヘアー(エムズ)
他の取扱店:NLSFANZAなど

MYDOLL(マイドール) ぼたん ロングヘアー(エムズ)
他の取扱店:NLSなど

 話は変わりますが、今回の記事を書くに当たり色々知らべていたらFANZAのラブドール(大型リアルドール)コーナがめちゃくちゃ充実していて少し焦りました。海外の有名所のドールもあり、少し前とは全く異なる賑わいです。他にも価格帯別、素材別(シリコン、TPE)といった選択ができるのも総合商社的な強みだと思います。

 しかしシリコンとは狭義のシリコンの他、TPEを含めた広義の意味でシリコンと呼ばれることもありますので中にはTPEじゃないかな?というものもシリコンに含まれています(問い合わせていませんが)。

 現在の相場ではシリコンで20万円以下はないのではないでしょうか、また体側にあるパーテーションラインが目立たないのもTPEの可能性があります。パーテーションラインも修正で消されているともう分かりませんが私はそんなところで判断しています。TPEでもシリコンでも高いお迎えになりますから、疑問点があれば一度問い合わせてみることおすすめします。

■ リアルドール色々

 リアルドールは「FANZA」「M-ZAKKA」「信長TOYs」などが積極的に扱っています。

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