等身大ドール写真撮影の夜明け(可愛いラブドールの誕生とデジカメ黎明期)
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「等身大ドールを撮影する」こうした趣味の始まりはいつ頃からなのでしょうか。私が等身大ドールを初めてお迎え(※1)したのは2001年8月ですので、それ以前の話は想像や聞いた話になってしますが色々と書いていこうと思います。
当時はたぁー坊さんというラブドールに関しては生き字引の様な方がいらっしゃって、お迎え前の情報集にはその方のサイトが大変参考になりました。その時既にたくさんの写真をアップされているのでたぁー坊さん自身はBlog開設の1998年前後から撮影をされていたのではないかと思います。
一方オリエント工業が1999年にキャンディーガールシリーズを発売、これが大変可愛らしく当時の「ダッチワイフ」の殻を破ったと大変人気になりました。このモデルはその可愛らしさから本来のダッチワイフ用途ではなく、等身大フィギュアとしてお迎えする人が増えたと後から聞きました。
またオリエント工業自身も『当社が造るのはダッチワイフではなく、ワンランク上の「ラブドール」です。「ラブドール」とは単なるダッチワイフとしての機能だけではなく、そばに存在があるだけで癒されるそんな上質なドールを意味します』みたいなことを言っていましたし、この後私が2001年に等身大ドールをお迎えした時も等身大フィギュアとしてお迎えしたこともあり、この先進的なメッセージに感動したのを覚えています。
私がまだ等身大ドールをお迎えする少し前の話なので、多分ですがこの様なラブドールの品質の向上が「ラブドール=被写体として使える」という雰囲気を生んでいったのではないかと思います。
更に2000年にはダッチワイフとしての機能を排しヘッドをアニメ顔にした等身大ドールを「ファンタスティック」というブランドとして発売しました。当時版権ものならFRP製で1体50万円位した等身大ドールが、衣装込みで14万円台で買えると話題になり等身大ドールのブームが起こりました。ドールサイドで見るとこうした流れがドールを被写体に利用するという流れに拍車をかけたのではないかと思います。
一方取り巻く社会環境を見てもこの時代は「等身大ドールを撮影して作品を発表する」ことに適した時代でもありました。例えば2000年前後はコンパクトデジカメが普及し始めた頃です。インターネットもブロードバンドが普及しつつある中、無料ホームページサービスが充実(GeoCities、infoseekなど)しており「等身大ドールを撮影して作品を公開する」ことが望めば可能な時代になりました。
そして私自身も2001年8月にアニメ顔のファンタスティックというドールをお迎えするのですが、暫くは先人たちのホームページを徘徊する生活になります。そしてこの時既に数名の方が等身大ドールを外に持ち出して撮影していて、やがてそうした作品に出合うことになります。
当時の私はプライベートではカメラは鉄道写真を撮る為位のものでしたが、カメラや撮影することは好きでしたので「私もやってみよう!」とお迎えした年の年末2001年12月に部屋でコンパクトデジカメで撮影してみました。その後外に持ち出して一眼レフで撮影するようになったのは2002年の春頃です。
この写真は2002年の5月頃に撮影した写真だと思います。この頃は人前で等身大ドールを展開するということに凄く勇気が要りましたから、早朝駅に着き一番列車で撮影しました。写真を見て頂くと分かりますが、粒子の粒があります。この頃はまだ一眼デジカメを持っていませんでしたので、フィルムの一眼レフで撮影した写真をフィルムスキャナーでスキャンしました。
その後2003年には雑誌企画で等身大ドールの写真集を出版(個人の自費出版では多分日本初)する機会も頂きました。この写真は写真集を印刷して頂いたオノウエ印刷さんを訪問した時の写真です。雑誌の企画で色々としかも堂々と撮れると工場内を見学させて頂くついでに色々と撮影させて頂きました。
当時一眼レフといえば一般的にはフィルムカメラです、仕事で使っていたNikonのD1xは600万画素に満たない画素数でしたが確か50万円位の価格だったと思います。当時一眼デジカメはまだ趣味で買える金額のものではありませんでした。
やがてデジタル一眼デジカメの価格が下がり15万円前後で購入出来るようになってくると一眼デジカメで撮影する人が一気に増えてきました。 当時はまだBlogサービスもメジャーではありませんでしたが、無料ホームページサービスが充実していてオーナーたちはその無料サイトに自分が撮影した写真を次々とアップしていました。
そしてオーナーが撮った等身大ドールの写真を見た人が新たに等身大ドールを迎えして写真を撮るこれを繰り返して少しずつ「等身大ドールを撮影する」という人が増えていきました。等身大ドール写真の夜明け前後の流れはこんな感じだったと思います。
※1 ドール者の間では「買う」行為を「お迎え」と呼びます。