ソフビがベタベタになる「ブリード」予防と対策
この娘は先日自分でメイクした娘。しかし昨日手にとってみると顔がベタベタ・・・。何もしていないのに・・・。色々調べてみると「可塑剤」が流れ出す「ブリード(タック)」という現象らしい。ソフビは大小問わずドールに使われる素材なので「ブリード(タック)」の傾向対策について調べた範囲のことを書いてみようと思う。
ブリードとは先程も書いたとおり素材の中にある「可塑剤」が外に染み出してくる現象だ。運、不運もあるが、主にこんな時に発生するようだ。
1・密閉されている空間に閉ざされているとき
2・埃や皮脂などの汚れが付着して放置されているとき
3・一度発症するといくら表面を綺麗にしても必ず再発する
そこで対策としては上記の様な事にならないよう気を付ければ良さそうだが、これらを防ぐ一番の方法は。
いつも一緒に遊んであげる、放ったらかしにしない
ということが一番のようだ。いつも一緒に遊んでいれば密閉された空間に放置することも、埃や汚れがそのままになることもないのだ。
ブリードのイメージはこんな感じ。
万一発症してしまったら、中性洗剤のついた柔らかいスポンジで洗ってあげるとある程度解消される。しかし定期的にこの「洗ってあげる」作業を一定期間ごとに継続する必要がある。人間が腎臓をダメにしたら定期的に透析を受けるのに似ているかもしれない。
またベビーパウダーをまぶしてあげると発症を抑える、発症のサイクルを長くする効果がある。またブリードが発生していない個体なら予防効果もある。シリコンのメンテだけでなくソフビにも使えるのだ。話は変わるが、オリエントのソフビドールもうちに来たときベビーパウダーがまぶしてあったし、時々ベビーパウダーを使用してメンテするように言われた。
今回のうちの娘は古い(10年位前)の放置してあったヘッドを利用したことに不幸の始まりがあったようだ。劣化しているところにクリアを拭いて溶剤が表面を刺激してしまったか?
ベタベタ感を出来る限り取り除いて表面のままコーティングする方法、これは顔も変わらないがどうしても汚い仕上がりになってしまい彼女にとってもよくない結果になりそうだ。写真栄えしない、放置、ますます汚くなるみたいな悪循環になりそう。
そこで今回は顔を一旦全剥離してプラモ用シンナーで洗浄、再度目のデカール、メイクを施した。デカールの目の色が変わってしまったが雰囲気は同じ物を使用した結果元の娘らしい仕上がりになった。
前回はメイクが落ちない様、ボークスの「フィニッシングパウダースプレー」をデカール、メイクの上に吹いたが表面保護のために軽く拭いただけだった。しかし今回はブリードを抑える為に普通に塗装するようにヘッド全体に吹いてみた。これによりブリード抑止の効果があるかどうかはしばらく検証してみないと分からない。
最後にベビーパウダーを少し手に取り全体にまぶしてあげた。目や眉の黒い部分はティッシュでふき取り仕上げる。写真のように目の色は異なるが、彼女らしい雰囲気は残った。この娘はこの娘なのでこのヘッドのままうちに居て貰うことにしようと思う。
余談だが、フィギュア置き場も中を換気してみた。