オビツの肩について思ったこと
TwitterのTLでも私以外にオビツ150の肩がダメになった人がいるみたい。ここがとりあえず一番の弱点?ということで色々頭でまとまっていないけど書いてみる。
ある人が「もう骨折させるのは可愛そうだから」と関節を固定せずに少し緩い感じにしたと聞いて「あ、頭いいな」と思った。実は色々考えていて「ここはひょっとして補強とかそういうレベルじゃダメなのかな?」と考えていた直後だったので。まずは肩の調整方法について。
裸の状態なら工具無しで腕を肩から引き抜くことが出来る。肩部分は内皮、外皮2枚の奥に内部骨格があるので引き抜く時引っ掛けないように注意。肩の穴に手を当ててあげればよく見えるので作業しやすい。
球体関節のカバーはこんな部品が圧着されているだけ手で外れる。
腕の調整はプラスドライバーで行うがサイズは「3番」を使用する。一番大きなプラスドライバーだ。写真の下のドライバーは2番、先の大きさが全然違う。家庭で一般的なものは2番なのだが、2番を使用すると必ずなめてネジが使えなくなる。長い付き合いになるので3番ドライバーは1本買っておいたほうがいい。
妹尾は車の整備もするのでSnap-onを使用しているけど普通の人にはあまりオススメしない、高いから。ただディスカウントの安いドライバーは結局ネジを潰して高くつくのでKTC辺りが価格も良心的で精度も高いのでオススメ。
赤矢印のネジを軽く緩めてやる。黒い粘土みたいなものは先日補修した接着剤。さすが最強の接着剤だ、その後は問題なし。
先程「ここはひょっとして補強とかそういうレベルじゃダメなのかな?」と書いたのはこんな理由。写真はオビツ150の腕とほぼ同じ長さのトルクレンチ。最大30kgまでかけられる。30kgと言ってもピンと来ないと思うが、車のホイルナットの締め付けトルクが12kg。30kgと言えば多分直径1センチ位のホイルナット(性格にはハブボルト)すらねじ切ってしまう力。ドールの腕をナットを締めるみたいに強い力で押すことも無いので30kgは少し大げさかもしれないけどてこの原理でこれだけ長い物を吊っている肩には「ドールと言う言葉のイメージ」とは程遠いレベルの力がかかっていることは理解できると思う。
じゃ、この部品をアルミの削り出しに変更したら?多分この部分は大丈夫だろう。しかし「肩を壊していた力」は失われるわけでなく次に弱いところを攻撃する。多分腕の付け根の四角い接合部、胴体側の受け部分を壊すと思う。じゃ、そこもアルミにしたら?次はそれに接合している基幹部の関節を壊すんじゃないかな?きりが無い。じゃ、全部アルミで肉厚も分厚く作っちゃえば?そうすれば確かに壊れない。しかし重量は重い、金額も高額になる、果たしてそれでよいのか?ということになっちゃう。
妹尾的にも何が良いか分からないが、無理に強化の連鎖でバランスを崩すより「ここは壊れる」と諦めちゃうのも手かな?と考えている(もう少し強化してもいいと思うけど)。壊れることで手を入れにくい内部骨格を守っている側面もある。幸い慣れれば10分程度で交換も可能な部位だ。消耗品みたいに割り切って10枚セット位で安く、容易に入手できるようにしてすぐに治してあげれればいいかなと。
先述の通り等身大と言う大きさ故、関節部には「ドール」とか「ホビー」みたいなイメージとは程遠い力が掛かっている。「設計ミス」とか「強度不足」という次元ではない気がする。もう少し改善があってもいい(出来ると思う)が、マスター側が完璧を求めると存在できないものとなりそうな気もする。寛大な心やメンテの心得も必要そうだ。というかそれも楽しみになればよりドールとの関係が縮まる。私的には手のかかる娘ほど可愛いのよ・・・。
ま、オビツさん的にも初めての等身大。数ヶ月が経過して色々な声が届いて改良を検討しているところだと思う。良い方向に改良、アナウンスがあることを期待しよう。