TPEドールは何故安い?シリコンと比べた長所と短所
TPEドールはシリコンドールの様な人間に近い見た目を持つ反面、価格はシリコンドールの約半分です。嬉しい価格の反面、価格が安いゆえに不安になるということもあるとおもいます。特に未知の分野は知らないが故になおさら不安と言うこともあると思いますので、私なりに調べたTPEについて少し書いてみようと思います。
よく「シリコンとエラストマーの違い」という言葉を耳にしますが、実はTPEもシリコーンも弾性のある高分子材料の総称「エラストマー」の中にカテゴライズされていいます。エラストマーとは本来そういう意味なのですが、狭義ではTPEを指す場合もあります。なので「シリコンとエラストマーの違い」というのは「シリコンとTPEの違い」ということになります。下に表を作ってみましたので参考にして頂ければと思います。
エラストマー | |
熱硬化性樹脂系エラストマー | 熱可塑性エラストマー |
シリコーンゴム フッ素ゴム ウレタンゴム |
TPE
(通称エラストマー) |
ドールを製造する上でのTPEを使用するメリットとして
・価格が安い
・重量が軽い
・柔らかい
等が挙げられると思います。
価格が安い理由は原材料費が安いほか、製造工程も少ないので自ずと価格は下がります。また重量、柔らかさは素材単位でシリコンと比較するとこの様になりますが、ドールの場合重量は骨格を含めた重量になりますし、柔らかさも成分によって各社で異なります。つまり、価格が安い=悪い素材ということではありません。
逆にデメリットはないのかというと
・耐熱性能が低い
・耐油性能が低い
・耐摩擦性能が低い
ということが挙げられます。
TPEは熱を加えると柔らかくなるので、再生(リサイクル)も可能ですが、熱可塑性(熱くなると柔らかくなる)があるので注意が必要です。また油による浸食も注意が必要です。それと素材が柔らかい分、擦ったり引っかけたりすると傷が付きやすいので大切に扱ってあげる必要があります。しかし道路を引きずって使う訳ではありませんから、部屋で遊ぶ分には「暖房器具のそばに置かない」位で大丈夫ではないかと思います。
気になる寿命ですが、TPEが新しい素材の為数年後、十数年後の姿は分かりません。シリコンはうちの最も古いドールは10年経っても関節に亀裂はあるものの現役なのでそれ位の寿命はあります。しかしお迎え当初は新しい素材の為不安だったことも覚えています。夢で「歌舞伎揚」みたいになった姿を見たこともありましたw。しかし16年経ってみると笑い話です。
しかしTPEは熱可塑性エラストマーで、リサイクルが可能な素材です。そんな性質を利用した補修などをやってくれるショップなんかも出来るかもしれません(出来て欲しいという希望要素が殆どw)。新しい素材故に未知数で不安もありますが、夢もありそうです。
★ おもなTPEドール取り扱いショップ
■ エムズ
■ ワイルドワン
■ DMM